2008年11月21日金曜日

日本の統治構造(残り18冊)

やっと読み終わったこの本。
感覚的に日本の政治はどうしようもなくやばいのでは?!という気持ちから
購入に至った本です。

政治の問題は報道にて常日頃、問題点が浮き彫りにされていますが、
現在の日本の統治方法である議員内閣制はどのように生まれ、どのように政党
は生まれたのか、官僚や議会の存在意義を見つめなおし、どうすればこの国の
政治は正しく機能するのか、本書は説いています。

日本の統治構造
著者:飯尾 潤
発行所:中公新書
出版日:2007年7月25日

政党政治家を内閣の主体と考えず、省庁の代表者が集まって内閣を構成すると
いう認識が、戦後日本の独特な議員内閣制を生み出していることがわかってくる。
これを官僚の代理人が集まる内閣という意味で「官僚内閣制」と呼ぶ。

政権の主体として補助者たる官僚を使いこなす大臣ではなく、官僚のお膳立て
に乗って、いわれるままに行動する大臣が出現するのも不思議ではない。
そうでなくても多くの大臣は、議院内閣制における権限委任関係を忘れ、任命
されたとたんに、所轄省庁の代表者として振る舞うことが多くなる。

日本政治において、もっとも基底的な問題は、この政権交代可能な民主制は
どうすれば可能かである。

要望を集約して、政策のかたちに変換する政党独自の機能は、弱かったといわ
ざるを得ない。社会に根を張り、その多様な要求や意見を集約して、体系化して
いく政党、そうした政党が望まれている。

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