2008年11月5日水曜日

日本の優秀企業研究(残り23冊)

先日ブログで紹介した、ビジョナリーカンパニーという本がありますが、
この内容は日本版ビジョナリーカンパニーでした。

特定の条件に絞って、優秀な企業とそうでない企業を選び、その違いは何から
生まれているのかを調べ、本書で報告しています。

日本企業に絞って書いてあるので、ビジョナリーカンパニーよりは読みやすい
気がします。

日本の優秀企業研究
著 者:新原浩朗
発行所:日経ビジネス文庫
出版日:2006年6月1日

米国では雇用の流動性が高いのは事実であり、会社は成果の不十分な社員を
解雇して、面接の結果能力の高い人間であればその人を雇う。
つまり、社員は社内で競争しているだけでなく、社外とも競争させられている。
だからこそそれに耐え抜いて生涯務め抜いた人間は誇りをもっている。
「結果的終身雇用」による経営者の選抜である。

企業が常に存続の危機にあることを社内で顕在化させる文化があるかないかは、
優秀な企業とそうでない企業の大きな分かれ目となるのである。

筆者は、企業文化は二つの条件を満たしていなければならないと考える。
第一の条件は、企業文化の指し示す従業員の行動目標と経営者あるいは企業の目標
とが同化していなければならないということである。
第二の条件は、ここの従業員がある事態に直面したとき、その企業文化に従えば
経営者と同一方面での判断を自らの判断で容易にできるものでなければならない
というものである。

コーポレートガバナンスの要諦は、「制度」ではなく、「使命感」である。

優秀企業の企業像とはいかなるものか、筆者なりの結論をひと言で言えば
「自分たちが分かる事業を、やたら広げずに、愚直に、真面目に自分たちの頭で
きちんと考え抜き、情熱をもって取り組んでいる企業」

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