2008年11月16日日曜日

ワーキングプア~日本を蝕む病~(残り19冊)

これほんと?
って言いたくなるくらい、貧しい生活をしている人が日本にいるらしい。
老若男女、都市や地方を問わず働く意欲があるのに働けない人がいるらしい。

この本は、若者のホームレス化、地方の状況、中小企業の疲弊、年金問題に
さらされる老人など、それぞれ取材を通じて厳しい現実を報告しているんですが、
正直、僕の周りにはそういう人はいない、と思う。

それとも、いないように見えるだけで実際は思った以上の方がこういった
苦難の状況を過ごしているのか・・
誰しも生活保護を受けていると自ら言う人は少ないだろう。

とくに人の顔が見える地方ではなおさらその傾向が強くなると思う。

考えさせられたのが、日本の法律である生存権に記されている、
「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」
という法に則って、生活保護という制度があるのですが、その保護を受ける
条件として、

1.家や土地、店などの資産を持たないこと
2.親族からの扶養が不可能であること

という条件があるらしいです。
つまり、生活に困ったらある程度、裕福な親族から助けてもらえということ
らしいのですが、地方によっては近親者に迷惑をかけることを嫌うあまり
保護されるより、死を選んでしまう方もいらっしゃるようです。

20代、30代の働き盛りの僕らからすると、今の時代なんでも働こうと
思えばなんとでもなるでしょ?!という思いがあるけれど、実際には少数でも
こういった現実を仕方なく受け入れている人がいる、という事実を頭ごなしに
否定せず、受け止めておく必要があるかもしれません。

この本読むとかなりへこみます。
ブログにUPするかどうか迷いました、がUPしときます。

ワーキングプア~日本を蝕む病~
著者:NHKスペシャル「ワーキングプア」取材班
発行所:株式会社ポプラ社
出版日:2007年6月11日

個人の責任としてだけではなく社会の責任としてこの問題をどのように考え、
対策を講じていこうとするのか、あるいは今の社会のあり方をよしとするのか、
新たな社会の構築をめざしていくのか、その選択は私たち一人一人の決断に
かかっていると強く思う。

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