2008年9月15日月曜日

日本進化論(残り38冊)

日本進化論~二〇二〇年に向けて~
著 者:出井伸行
出版社:幻冬舎
出版日:2007年7月30日

若い人は未来への希望を失い、熟練者も新しい社会に対応できないのではないか
という不安を感じています。
誰もが自分を幸福だと思えない社会になっているのは、日本の国がこれから再び
栄えていくための道筋が見えず、自分たちの将来の姿が見えないからです。

日本の経済システムの驚くべき閉鎖性は、日本の中にいたのではなかなかわかりません。
しかし、いつまでも資本・人・通信システムなどを「鎖国」したままでは、世界の中で
日本だけが置いてかれてしまいます。

日本人は、会社を昔の封建社会における「藩」のような存在として捉えています。
そのなかで社員は終身雇用され、会社に忠誠を尽くさなければなりません。
私たちは欧米に比べると特殊で、未発達な資本主義の中にいることを自覚しなければ
なりません。

人口が減ると総需要が減り、経済発展ができなくなるというケインズ経済学は、
まだコンピュータもインターネットもなかった二十世紀初頭の時代に生まれた経済学
です。それからずでに八十年もたっているグローバル経済の時代だから、新しい
マクロエコノミクス理論ができてもいいはずです。

スローフードは、イタリアの地場産業を復興させるための運動として始まりました。
はじめはピエモンテ州のブラという小さな村で、レストランとワインを有名にする
ためのコミュニティとして始まったものが、しだいにイタリア各地に広がって、
大企業がスポンサーになっていきました。
http://www.wsk.or.jp/work/d/nakatani/01.html

日本はこれから進む道が過去のような成長路線ではないことを、はっきり自覚する
ことが必要です。

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