2008年10月2日木曜日

竜馬がゆく(残り31冊)

竜馬がゆく①
発行者:司馬遼太郎
出版社:文芸春秋
出版日:1998年9月10日

「薩長連合、大政奉還、あれァ、ぜんぶ竜馬一人がやったことさ」
と、勝海舟はいった。
坂本竜馬は幕末維新史上の奇跡と言われる。

かれは土佐の郷士の次男坊にすぎず、しかも浪人の身でありながら
この大動乱期に卓抜した仕事をなしえた。
竜馬の劇的な生涯を中心に、同じ時代をひたむきに生きた若者たちを
描く長編小説全八巻。

と一巻のあとがきに書いてありました。

江戸時代、各藩に所属する武士は殿様(大名)から石という単位で
それぞれ給料(米?)をもらっていたそうです。
竜馬のように脱藩すると石はもらえなくなる上、藩法で重罪になります。

1石=1,000合
#江戸時代の人が、1年間生活するのに必要なお米の量

そのお米は大名が年貢として、農民から取り立てた税から賄っており、
農民が生産した富を武士が消費していました。

武士の仕事は当然国を守ることでしたが、幕府の時代は平和だったので
めったに活躍することもなく、武芸さえ励んでいれば、富は天から降って
くるものだと思っていた人が多かったようです。

そんな時代が260年以上続き、芯からこの形が当たり前のことだと
思われている世の中をひっくり返したのが、竜馬をはじめとした身分の低い
武士たちでした。

黒船や列強の台頭などの外圧があったからとはいえ、ほとんど万人が
信じている世の中を変えようと思い、幾多の 困難の中、行動し実現させた
のが明治維新で、ほんの150年くらい前の話です。

たくさん死人が出て、新撰組に襲われて、仲間が次々と倒れて、独自で
私設艦隊(海援隊)をやっと持ったと思えば、とんでもなく高い軍艦2隻も沈め
られて、それでも途中で諦めず逃げず壮大なビジョンを持って成し遂げました。

ほんとすんごいです。

世の中、生きていく上で仕事でもなんでも「調整」が多い中で
こんなとんでもない「調整」をどのように行ったのか?
それを知りたくて、本書を読み進めてきました。

残りあと八巻を残すのみ。
なんか凄くはまってしまったドラマの最終回を見る気分です。

0 件のコメント: